うさぎのメディカルケア
うさぎの病気の多くは、うさぎ特有の身体のつくりを考えない飼い方で起きています。
身体の特徴をつかんでうさぎを飼うことが、病気の何よりの予防法です。
来院数の多いうさぎの病気
骨がもろい
ねこよりうさぎの骨はずっともろく、落下させると簡単に手足の骨折を起こします。不安定な抱き方をすると、抵抗して空を蹴り上げます。それだけで、背骨の骨折が起きます。
尿中にカルシウムを排泄させる
カルシウムの多いエサを与え続けると、カルシウムの結石や結晶が膀胱にたまりやすくなります。
嘔吐できない動物です
うさぎは、ねこのように常に毛づくろいします。胃の中に多量の毛がたまりますが嘔吐して出すことができません。放っておくと、食物は通過できなくて、次第に衰弱していきます。
歯は一生伸び続けます
噛み合わせが悪いと、下顎の切歯は上唇の外に伸びてきて、餌が食べられなくなります。臼歯が倒れると舌や頬の内側を傷つけてしまいます。
膿瘍ができやすい
傷ができると化膿しやすい体質で、膿はチーズ状でドロリとしています。普通はパスツレラ菌が原因します。身体のどこにでもできますが、顔に見られるものは、歯の根部の膿瘍が疑われます。
熱中症になりやすい
胸部の体積は、腹部より極端に小さいので、室内で飼う場合は、高室温に、外飼いでは強い日差しにさらされない注意が要ります。うさぎの体温がすぐ上がってしまうからです。
子宮のトラブルが起きやすい
うさぎの妊娠期間は30日と短く、いつでも受胎可能な身体づくりがされるので、年齢が進むにつれて子宮の病気が増えてきます。交配させる予定がない場合は、避妊手術をおすすめします。