うさぎのメディカルケア
うさぎの病気の多くは、うさぎ特有の身体のつくりを考えない飼い方で起きています。
身体の特徴をつかんでうさぎを飼うことが、病気の何よりの予防法です。
尿石症と高カルシウム尿症
尿石症はウサギに多い病気です。尿路の腎臓・尿管・膀胱・尿道に結石のみられる病気です。
高カルシウムの尿症は尿砂症ともいいます。膀胱内にカルシウムの砂が多量に含まれる状態です。結石や結晶の主成分は、炭酸カルシウムです。マグネシウム・リンを主成分としたものもあります。
ウサギは、ビタミンDを介さないでカルシウムを体内に吸収します。過剰に取り入れたときは腎臓で調整して尿へ排出します。尿中のカルシウムは、尿の正常なPHより高くなると結晶を作ります。
食餌中のカルシウムの増加は尿中のカルシウムを増加させますので、食餌に含まれるカルシウム量に注意しましょう。マメ科のアルファルファ、クローバー、野菜では小松菜などを過食させないこと、ペレットはパッケージに表示している成分を見て、カルシウムが1%を超えないものを選択しましょう。
ウサギに元気・食欲が失われており、尿が出にくい様子がみられ、血尿とかクリーム状の尿の場合は、注意を要します。
結石やカルシウム尿症はレントゲンで確かめられます。ウサギの尿は正常でもPHが7.6ー8.8のアルカリ尿の為、結石や結晶を薬で溶かせないので、外科的に除きます。しばしば再発します。予防はカルシウム含有量の多い食餌をさけ、葉菜類を偏らないように与えるなどして、水分を充分にとらせるように努めましょう。